身体、体力、知能と全てのテストに受かる。次は面接だ。
担当は日本人のシェフ(軍曹長)だった。
外人部隊に15年程いるらしい。あの有名なT氏ともある時期一緒にパラシュート部隊にいたらしい。
とすると、T氏の本の内容と食い違ってくる。
シェフに格闘技教官になった日本人もいたんですねときくと、
『格闘技教官?なにそれ?そんなの聞いたことないよ。』
と言う答。
どないなっとるねん?!話ちゃうやんけ!
まあそんなんどうでもいいわ。
3時間ほどその日本人シェフと世間話をする。
僕が元警察官だと知ると、
『外人部隊に潜入調査しにきたんじゃないの?』
『公安から来たんだろ?』
とか訊いてくる。
やたらやりにくいと言ってくる。警察官は初めてらしい。
『こっちが調べられてるみたいだよ。』
とか言っていた。
『つらいよー、やめたほうがいいよー』
とかおどしてくる。
体力的につらいのは慣れているから大丈夫だと僕がいうと、
『精神的につらいんだよねー』
と言う。
その時はわからなかったが、後にその意味がよーわかった。
なかなかつらいぜ外人部隊!機動隊が天国に思えた。
外人部隊の大佐との面接がある。
僕は英語しか話せないし、彼は英語がはなせなかったので通訳を呼ぶ。
志願動機を訊かれる。
自分の人生を価値あるものにするためだ。と答えるが、理解してくれない。
何度言ってもダメだ。
『要するにお前は人生を変えたいんだな。』
と言うのでめんどくさかったのでそうですと答えた。
最後にその大佐は
『お前は頭も体力もすばらしい。これからは日本人という考えを捨て、外人部隊の一人として生きるのだ!』
みたいなことを言う。
結局全てのテストをパスし入隊することができた。
新しい戦闘服が支給される。
気分はもう外人部隊兵だ。
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