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43,マイイー演習 1 
 マイイーとは、フランス北部にある演習場の名前である。
2000年の2月末、我々第5中隊はフランス北部のマイイー演習場において戦闘訓練を実施することになった。
RECが駐屯するオランジュは、フランス南部なので、かなりの距離がある。
最初、私は戦車、装甲車が車列を組んでマイイーまでの何百キロあるかわからん道のりを進むのかと思っていたが、さすがの外人部隊もそこまで無茶なことはしなかった。
移動手段は鉄道だった。
貨車に戦車装甲車を積載しての中隊大移動である。
貨車に戦車、装甲車がずらりと積載されている絵は、圧巻である。
私は、運転手ではなかったので、積載場所には行かず、別の場所で列車の到着を待つことになる。
しかし、これがなかなか来ない。
結局、2時間くらい待ったかもしれない。
くそ田舎の駅というか、ただの乗り場かな?プラットホームがあるだけのところ。
間違いなく、一般市民が利用するところではない。
で、我々がこれから2日間お世話になる、くそ列車が到着した。

 さて、くそ列車、そのほとんどが戦車、装甲車が積載された貨車で、我々が乗り込むのは、ほんの数台の寝台車なのだが、これがまた狭い。
ただでさえ狭いのに、外人部隊の連中は、そんなこと少しも考えない。
6人用の部屋を4人で使おうとしたり、人間用のスペースに荷物を置いたりしているから、なかなか全員が乗り込めない。
そのうち、業を煮やした軍曹などが怒り出す。
そんなこんなで、なんとか全員が乗り込めて、出発することになる。
が、このときは、この列車で一泊することになるとは理解してなかったんだね、レジョネア・オカノは。
フランスの新幹線のTZVだと数時間でパリに着いてしまうので、かかっても半日程度かなと思っていたんだね。
甘い、甘い!
みっちり1日半かかりましたね、到着まで。
その間、くそ狭い寝台車の中に缶詰状態ですわ。貨車に積まれた戦車、装甲車
それで、やることないからメチャ暇!
ただ寝るしかないからね。
MD聞いたりしてたのかな。
そのうち軍曹が、ファマスの整備をするようにとの命令を出す。
あまりにもやることがないから、とりあえずそんなことでもさせておこうという考えだろう。
というのも、普通、小銃の整備は銃を使用した後にするものだからね。
そのときは、武器庫から小銃を出してきて、それを持って列車に乗り込んだだけだから、整備する必要があったとは思えないのだ。
ま、ほんまにすることなかったから、ちょうど良かったんだけどね。
ただ、列車なので、当然揺れる。
揺れると部品をうまく所定の場所にはめれないんだね。
小さい部品なんか落としたりしたら、探すのが大変だからちょっとやりにくかったな。
こんな感じで、演習場に我々は向かったのだった。
ちなみに、この列車、めちゃくちゃ速度遅かったな。
そら、1日半ほどかかりますわ。
TZVと比べた俺がアホやったな。
ヘヘヘ

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