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46,マイイー演習 4 
 状況開始!
いよいよ演習開始だ。
が、例によって、今自分が何をしているのか、もひとつ分からない。
この演習での愛車は、12,7ミリ重機関銃搭載のVBL(軽装甲車)だ。
私の役目は、VBLの上にのっかった、機関銃の射手である。12,7ミリ機関銃付きVBL
装甲車の上へ顔を出して、機関銃を構える。
といっても、顔を出しているだけなのだが。
しかし、これが結構危険なのだ。
演習場、もちろん舗装なんかされていない。
山あり谷ありである。
谷はなかったが、ガタガタ道に急な坂道。
木は茂っているので、よく前を見ていないと、枝で顔をどつかれる。
細い枝ならまだいいが、太いのになると確実に大怪我をする。
ガタガタ道を、結構なスピードで走るので、しっかり体を固定していないと、目の前の機関銃に顔を打付ける。
歯が折れてもおかしくない状況だ。
実際、口の周りを打付けて、ちょっと腫れた。

 演習の内容だが、この日は中隊を二つに分けて、戦闘訓練をやっていた。
要するに、どっちのチームの車両が、状況終了時点で多く生き残っているかみたいな感じ。
けっこうおもろい。
チーム内でも、何個かに班分けして敵を探し撃破していく。
AMX10RC(6輪戦車)3台位にVBLが2台ほどが1個班だったと思うが、よく覚えていない。
だいたい、小回りがきき、スピードも出るVBLが敵戦車を探し、見つけると無線で味方戦車を呼び、撃破していくのがパターンだった。
小隊長の指揮の下、私が乗るVBLも敵を探しに行く。
地図で、敵が隠れていそうな場所の見当をつけ、VBLで偵察に行く。
丘を越え、橋を渡り、また丘を上る。
小隊長が見当をつけた付近、丘の中腹でVBLを降り、徒歩で目立たないように丘の陰から索敵する。
と、何やら動くモノを発見!
距離にして500メートルくらいだろうか、戦車らしきモノが動いている。
丘のカゲを出たり入ったりしている。
丘を上ってくる敵を待ち伏せしているのだろうか。
すぐに無線で小隊長に連絡、小隊長の戦車がこちらに向かってくる。
言い忘れたが、各戦車には戦車砲と同軸でレーザー発射装置が取り付けられており、また砲塔にはレーザーを受ける装置、黄色灯、発煙筒が取り付けられている。
つまり、敵を狙って戦車砲の引き金を引けば、レーザーが発射され、敵に当れば敵の黄色灯が回転しながら点灯し、発煙筒から煙が出るという仕組みだったと思う。
で、小隊長の戦車が到着し、隠れているつもりの敵戦車に狙いを定め、撃つ。
撃破!!
黄色い光がチカチカしている。
無線で小隊長、撃破した戦車に何やら憎まれ口をたたいている様子。
えらい嬉しそうにしゃべっている。
ハハハ〜、お前はもう、死んでいるとでも言っているのだろうか。
こんな感じで、マイイー演習場での演習は進んでいく。


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